廿日市市下平良のふじかわ心療内科クリニック|心療内科

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統合失調症に対するナイアシン治療

統合失調症を改善する食事とビタミン、ミネラル

十分量の蛋白質(アミノ酸)を摂取する

われわれが持っている遺伝子(DNA)は代謝酵素などの蛋白質の設計図
つまり、DNAが設計図通り働くよう、原料(蛋白質)は十分量摂取する
プロテインスコア換算にて毎日体重の1/1,000、つまり60kgの人なら60g/日
プロテインスコアから見ると植物性蛋白質より動物性蛋白質の方が効率が良い
卵3個で20g、豚肉100gで13g、チーズ100gで20g、豆腐100gで3gの蛋白質
若い女性では、蛋白質不足になると鉄不足となり貧血になりやすい
→毎日、卵+肉+魚を摂取する

炭水化物(糖質)を減らす=糖質制限

過剰な糖質はインスリン分泌を促し、「慢性炎症」を起こして細胞を「糖化」させる
精製糖質(白米、小麦粉、砂糖)は直ちにインスリンを分泌させるため避ける
ゆっくり吸収されてインスリン分泌が少ない低GIの糖質はある程度摂取しても構わない(玄米、全粒粉の小麦粉、イモ類等の根菜類)
果糖を液体で摂ることは避ける(野菜ジュース、果物ジュース)
スポーツドリンクは飲まない

ビタミンB3(ニコチン酸、ナイアシン)3g+ビタミンC3g

いずれも水溶性ビタミンであるため1日3回に分けて服用
ビタミンB3の副作用はホットフラッシュ(顔面紅潮)、副作用があれば減量
ビタミンCは市販薬で対応

ω3(オメガ3)脂肪酸(EPA、DHA)~EPA+DHAで1,500mg~2,000mg

処方薬ならエパデール、ロトリガ

活性型ビタミンB6(ピリドキサミン)

B6はLトリプトファン→ナイアシン代謝の補酵素として働く
50mg~100mg(~250mg)、1~2回
他のビタミンB1、B2、B12、葉酸を含むビタミンB-complexとして服用

ミネラル

上記で作用が乏しいようなら下記を追加する
亜鉛50mg、セレン60μg、(+マンガン30mg)
遅発性ジスキネジア等の抗精神病薬の副作用を軽減させる
ミネラルは過剰投与にて毒性があるため、注意が必要

*3~6カ月で精神症状の改善が期待でき、抗精神病薬の投与量を減らせる可能性がある

文献

  • ホッファー:統合失調症を治す.第三文明社、2005.
  • 大沢博:食事で治す心の病、1.第三文明社、2004.
  • 大沢博:食事で治す心の病、2.第三文明社、2005.
  • ホロビン:天才と分裂病の進化論.新潮社、2002.